学校トイレ研究プロジェクトの一環として訪問調査を実施
2013年3月12日に、多分野連携プログラム「学校トイレで多分野連携アプローチの可能性を探る」の一環として、愛知県の豊田市立土橋小学校へ訪問調査に伺いました。
同プロジェクトは、元兼准教授をコーディネーターとして、人間環境学学府の学際連携によって取り組みが進められています(参照:プログラム概要PDF)。11月にはTOTOの「学校のトイレ研究会」の方をお招きして講演会・意見交換会を実施し、トイレ改修に携わる民間企業から見た学校トイレについて新しい視点をいただきました。
「学校のトイレ研究会」では、清潔なトイレとして「エコロジー・乾式床・洋式」を挙げていますが、11月の研究会では単に設備や器具だけを新しいものに入れ替える改修では効果が長続きしないとの指摘もありました。このため、トイレの維持管理を教育課程に位置づけるなど、改修実施校における教育活動の改善が新たな研究課題として浮かび上がりました。
そこで、このような取り組みを効果的に推進している学校の実地調査を計画し、愛知県の豊田市立土橋小学校を選定させていただきました。全国的にみても重要かつ貴重な取り組みであるため、本調査には、研究プロジェクト事務局員の波多江俊介が自ら伺うこととさせていただきました。
当該校では、自校の教育実践を吟味し丁寧に意味付けられてこられており、学校HPにてその経過を積極的に発信されておられます。おかげをもちまして調査に当たり、前もって学校の様子を詳しく窺い知ることができました。また、設備があますことなく教材として位置づけられていました。当該校のキーワード「ESD」、一過性のイベントに陥るのではなく、高い持続蓋然性のある教育の取組がなされており、学校経営的な側面等様々な角度から考察可能なほど情報量豊富でした。
トイレに関しては、手洗い場の下には水道メーターを見ることができるように設置してあり、どの程度使用したのかを子ども達が実感できるようになっています。また、従来よりも少ない水量で流せるトイレが設置されていました。
さらに、トイレ入口の案内板や、トイレ内の壁タイルレイアウトは子ども達も自ら関わって作成されたものとのことでした。一つ一つのトイレにそれぞれ異なるタイルが設置されており、色彩鮮やかでした。使用者に明るさを感じさせます。
土橋小学校の校長先生を始め、年度末の多忙な折に調査に応じていただきまして、まことにありがたく存じております。心より御礼申し上げます。
(文責:波多江俊介)