九州教育学会 ラウンドテーブル企画・開催
2015年12月5日、6日にかけて、第67回九州教育学会が沖縄県の名桜大学を会場にして行われました。
九州地区における教育学関係の学会では最大規模の学会であり、教育方法学、教育哲学等の教育学各専門領域が一堂に会する学会です。
本研究室では今年度もラウンドテーブルを企画いたしました。
「校長の専門職基準」を科学する―スクールリーダーの力量形成におけるブラックボックスの解明に向けて―
このテーマは、当研究室メンバーが中心となって進行している、科学研究費補助金 基盤研究(B)「『校長の専門職基準』を踏まえたスクールリーダー教育の可能性」(研究代表者:牛渡淳 仙台白百合女子大学/学長)の研究成果報告の一環として行われました。
ゲストコメンテーターに、研究代表者である牛渡淳氏(仙台白百合女子大学/学長)をお招きして、当研究室OB・OGである楊川氏(九州大学学術協力研究員)ら、3名が報告を行いました。
以下、発表題目となります。
「大学公開講座に期待される力量形成の観点から」 金子研太(九州大学)
「女性登用施策の可能性と課題の観点から」 楊川(九州大学学術協力研究員)
「ミドルリーダーの力量形成の観点から」 畑中大路(山口東京理科大学)
代理発表 木村栞太(九州大学大学院)
「校長の専門職基準」の観点から 牛渡淳(仙台白百合女子大学/学長)
スクールリーダーの力量形成をめぐる諸課題がいまだ解決されない中、校長の専門職基準を活かした実践的知見・研究的知見をいかにして産出していくかについて議論されました。本ラウンドテーブルから今後のスクールリーダー研究の発展を望めれば幸いです。
また、今回は本研究室関係者の自由研究発表も数多く行われました。
- ○鄭修娟・元兼正浩 「ICT教育推進に関する議論の方向性―教育再生実行会議の議事録の分析を中心に-」
- 小林昇光 「学校運営協議会における行政委員と学校の関わりに関する考察」
- ○清水良彦・金子研太・畑中大路 「教育学における分野融合研究の可能性―初任期教員のライフストーリー・インタビューを通して―」
- 金子研太 「国立大学附置研究所・研究施設の研究活動の変容―共同利用・共同研究拠点の採択課題の分析を中心に―」
今回の学会参加を通して、専門学会では触れることのできない教育学各分野の最新の研究動向に触れることができました。また、今回は沖縄という独特の地域をフィールドにした報告が数多く行われており、同じ九州の中でありながら異文化の雰囲気についても感じとることができました。今回の学会参加で得られた知見、指摘された点を踏まえて、今後の研究活動を進めて参ります。
(文責:小林昇光)