第6回公州大学校師範大学・九州大学教育学部国際学術フォーラム参加報告

2017年9月21日(木)、九州大学箱崎キャンパスにおいて「2017年 第6回 九州大学教育学部・公州大学校師範大学 国際交流プログラム 教育研究国際フォーラム―教育実践を『科学』する―」が行われました。

本研究室からは博士後期課程の木村栞太が発表者として参加しました。発表題目は以下の通りです。

・木村栞太(九州大学博士課程)「財務・会計に関する公立小中学校への権限委譲政策に関する考察―政策実施研究における『執行過程』に着目して―」

 本フォーラムは、2012年度より日韓両国の学術交流ならびに言語や文化の壁を超えた両大学の教員・院生間での交流の活性化を目指すものです。

 フォーラムでは、「教育実践を『科学』する」というテーマにもとづいて、各発表者が自身の研究発表を行なった後、報告に対する質疑に応答するという形式で進行し、すべての発表の後に、総合討論が行われ藤田雄飛准教授による総括とそれに対する各発表者の応答という流れで執り行われました。

発表者として、当日の経験を振り返ると、それぞれの発表は異なる問題関心や方法論に基づいておりましたが、総括討論において藤田准教授より説明のあった「『科学』としての問題設定行為の中にひそむ政治性の問題」は領域や方法を問わず共通するものであり、この度の発表は、研究者自身が考えなければならない事柄として、それぞれの研究を振り返る時間となりました。私自身、教育法制論という学問領域が何をこそ「問題」とすべきなのかといった問いや、そうした学問に従事する者として今後どのようなことが社会的に求められるのか、またそれにどのような形で応答していくべきなのかといった問いを考える際に、「科学」のもつ政治性の問題は、重大な論点の一つであり、問いを考える際のヒントをいただいたような思いがしました。

今回の交流事業では、発表を通した学術交流の他にも社会見学の企画に参加したり、夕飯時の懇親会を通して、何気ない会話のなかから互いの文化の特徴やその面白みに触れるとともに、自国の文化を改めて振り返る機会を得ることができました。

言語の壁に窮することもありましたが、試行錯誤をしながら自分の考えや思いを伝え合うなかで、お互いの理解を深めることができたように思います。

最後になりましたが、本フォーラムの企画・運営をしていただいた先生や諸先輩方に改めて感謝を申し上げるとともに、今後も本事業が継続・発展していくことを祈念いたします。

(文責:木村 栞太)

更新日:2018-01-26 14:57

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