佐賀県「学校現場における危機対応と心のケア講座」 自由記述
研修の概要
平成20年10月17日、佐賀県教育センターにて教頭、生徒指導担当および養護教諭を対象とした危機管理に関する講座を行いました。
モデルカリキュラム事業もあって県外ですが、お引き受け致しました。当日の受講者の感想など成果は下記のとおりです。
1.本研修を通じて、参考になった点、実践に役に立ちそうな点をご記入ください。
- ○・リスクマネジメントとクライシスマネジメントについて ・危機の感度をあげるという点 ・番ねずみの母親の動機付け ・あってはならない呪縛
- ○ 学校だけでなく企業の危機、クレームなどの話をして頂きよかったです。難しい話が多かったですが「番ねずみのやかちゃん」の絵本の話、自分のことなども話をして頂きよかったです。どうしても危機管理といえば守ってしまうことばかり考えがちですが、危機を見逃さないよう感度を上げることが必要だと反省しました。クレームも悪いことばかりでなくそれが学校にとってもプラスになる、保護者の本心を感じなければと思いました。「動けるスローガン」自分なりに考えてみようと思います。
- ○ ロールプレイでそれぞれの立場の気持ちが知れてよかった。
- ○ リスク予測について非常に参考になった。民間企業と学校で対応に違いがあることも頭に入れておきたい。またロールプレイでは、保護者と教員、管理職の三人で行うものも行ってみたい。
- ○・マニュアル作りよりも、すぐに動けるスローガンを作ることが大切であるということは、自分自身実感できるところが多く、また実際に役立てたいと思いました。 ・反射のテクニック
- ○ リスクの考え方、発生率と深刻さの積
- ○・組織で危機に対応するという点 ・現実のリスクの順位(重要性)と対応への組織化
- ○ リスク予測(深刻度×発生率)は大変参考になりましたし、学校に戻って考えてみたいと思いました。
- ○ 様々な危機があり、対処法が多岐にわたる事が理解できた。ただ今まで経験した事案を考えてみると、どの解決がベストであったかは定かでないと思った。
- ○ 危機管理の定義がよく分かり、学校における危機をまず挙げて、見直してみようと思います。午後の演習でのロールプレイも、教師の発言の重さや、生徒、保護差の受け取り方など、大変参考になりました。
- ○ リスクマネジメントとクライシスマネジメントを分けて考えること、また、クライシスマネジメントの基本的対処方法など参考になりました。
- ○・危機管理には二つあるということ ・中学・高校・小学での事例について知ることができた ・リスク予測があまりできていないのが学校であることがわかった
- ○ 危機対応の発生率×深刻さはなるほどと思いました。免許更新などでは、このような実践的な研修が多くとり入れられることを期待します。クレーム対応の難しさを痛感しました。
- ○ リスクマネジメントに関しては、大変考えさせられました。マーケティングを教えていますが、分析、把握の手法は参考になりました。 ○・危機の感度を挙げて、日頃子どもからのサインを見逃さないようにしなければと思いました。 ・危機に関する意識の低さを痛感しました。
- ○・危機には温度差があるということ ・発生率が違う、深刻さが違うということ
- ○・ロールプレイはすぐに職場でできるものでとてもありがたかったです。 ・今までぼんやりイメージとして理解していた(つもりの)危機管理について理解することができました。
- ○ 危機の重点リスク指数?(15点)の出し方など今後の仕事に役立てたい。危機の時一歩手前で判断できる生徒を育てたい。
- ○ 今日の講座は初めて受けたものなのでとても深い研修ができました。「あってはならない」からの脱却が必要だと頭で理解していても、実際にロールプレイをしてみると、つい相手をせめてしまう材料になっていたことに気づかされた。危機への対応について今後研修を深めてきたいと思った。
- ○ 「失敗のデータベース化、共有化」というのはとても必要だと思います。わが校でも、本当に内々だけが知っている事例がありますが、外に漏れないように…という雰囲気があります。職員室でも他のクラスが大変そうだけど、具体的に何が起こっているかよくわからないことがあります。これじゃいけないよなーと思いながらも自分では動き出せず…。本校の管理職の先生にも研修を受けてほしいです。(全職員で受けたいです。)
- ○ 危機管理については、情報や知識を知っているのと、知らないのでは対応の仕方が異なるので各学校ごとで全体研修をしたほうが良い。特に反射のテクニックを学べてよかった。(クレーム対応)地域によっては理不尽なクレームが多い学校もある。教師が職務に遂行できる環境づくりが必要だ。
- ○ 講義や演習を通じて、生徒指導にかかわる理論知を広げていくことの大切さを実感することができた。校内研修でもとり入れたい。管理職とは「教員のモチベーションを管理する」仕事という言葉が残りました。これまで本当に経験から対応していた自分が常に「これでいいのか」という思いがあったのでこれからきちんと研修を積んで生きたいと思います。
- ○ 個人個人がどのように危機をとらえるかが対応に大きく影響し、リスク予測の大切さ、また考え方が分かりました。
- ○ 組織として動く、これがこれからの学校現場に求められることを強く思った。本校でも生徒指導の考え方で予防的・対処的生徒指導の上に開発的という理念で全ての教育活動に取り組んでいます。いずれにしても、管理章句のリーダーシップの重みが大切だと感じました。
- ○ クレーム対応など、校長だけではなく、全職員対象に、研修があればいいと感じました。
- ○ 午前中の講義は、理論的に「なるほど」と思った点が多く、ためになりました。
- ○ 今回の先生の講座はどれも今後大変役立つと思います。非常に分かり易く、実行していきたいと思いました。このような身近に感じられる危機対応のやり方を今後とも、研究を深められ、講座を持たれますよう願っております。
- ○・発生率×深刻さ ・リスクマネジメントとクライシスマネジメントという視点 ・動けるスローガン
- ○ 危機の感度について。重大な危機に遭遇する前に、到る前に、気づける力を養っていきたいと思いました。小さな危機を見逃さず、サインとして見れる普段からの態度を養っていきたい。
- ○・危機管理や対応について分かっていたようで分かっていなかった自分の状態がわかった。理論体系、事例など整理されて分かりやすかった。 ・リスクに対するプロジェクトごとの管理や対応まで考えるべきとの話は、今後必要と思った。 ・ロールプレイは有効な手段です
- ○ まず管理マニュアルは役に立たない。すぐに動けるスローガンが持つか、ということが参考になった。また発生率と深刻さを考えたことがなかった。
- ○ 学校で起こる様々なことを客観的に数値化することが大変分かり易く、今後に生かせると思いました。また、ロールプレイについては職員で演習をすることで何が大切なことか考え、感じる機会を持つことができると思いました。
2.本研修について、ご感想、質問点などがございましたら、ご記入ください。
- ○ 危機対応という自分自身漠然としたものが整理できたように思います。いつ、どのようにして起こるかわからないことに対して、リスクマネジメントとクライシスマネジメントを対応していきたい。ありがとうございました。
- ○ とても熱心に話をして頂き、この講座を希望してよかったと改めて思いました。また来週が楽しみです。ありがとうございました。
- ○・管理職だけでなく、教職員全員が受講すべき内容だと思いました。 ・ロールプレイングが特によかったと思います。
- ○・ロールプレイングは良い研修でした。 ・客観的にその立場になって考えることができました。
- ○ 元兼先生の講義は大変分かり易く、興味深く受けることができました。
- ○ 事前後の対処について考えさせられた
- ○ 危機に対する甘さがよくわかりました。これからもより一層の危機感を持って学校生活に励んでいきたいと思います。
- ○ 講義の最後に予定されていた「クレーム」「プレス」対応についてもっと具体的に詳しく聞きたかったです。また、「モンスターペアレンツ」の実態などについて、把握状況、その具体的対応事例についても聞きたかったです。
- ○・クレーム対応についてもう少し詳しく話を聞きたいと思いました。 ・組織的対応については毎年人員が変わるので、なかなか十分な対応ができにくいと思う。
- ○ 自分自身の危機管理能力が低いことに不安を持っている
- ○ 危機が発生したときの対処方法をもう少し聞ければよかったです。大変勉強になりました。
- ○ 大変有意義な時間を過ごすことができました。
- ○ 保護者対応する際、対応するメンバー(数)をいつも悩みます。あと、校長に出てもらうタイミングを決めかねることが多いです。そのあたりを教えていただきたかったです。今日のロールプレイで校長出張で教頭対応という設定の理由も知りたいです。今日はありがとうございました。
- ○ 危機管理について具体的に指導していただき、方向性が見えました。ありがとうございました。
- ○ 保護者対応等でのいろんな例を提示して頂けたらと思った。
- ○ 保護者からのクレーム対応、グレープごとの演習がありましたが、時間があれば具体的にgood・NGな対応の言葉、仕方を出し合ってもっと知りたかったです。まだまだ保護者対応になれていなくて…とても知りたいです。ありがとうございました。
- ○ 学校が荒れているときに危機管理意識を持つのは当然ですが、教育機能が現状復帰し、平和ボケしていると10年周期ぐらいで学校は荒れが来るような気がします。「体力のある学校づくり」で日頃から心がけていくことが大事ですね。
- ○ 苦情対応のロールプレイは、役に立つ反面、かなり危険ではないかと感じました。(両刃の剣)
- ○ 本当に役立てました、ありがとうございます。
- ○・ロールプレイングはかなり疲れました。 ・面白く受講させていただきました。組織として動くこと、また、情報を共有することの重要性と難しさを感じれた。
- ○ 民間サービス業で働いていた経験があり、学校の危機管理については「本当にこれでいいのだろうか」と思うことがあります。私はまだ教員としての経験も勘も皆無に等しいのですが、ベテランになっても確かな知によった指導を心がけたいと思います。ありがとうございました。
- ○ 勉強になりました。実際に活用する視点でマニュアルなど、見直してみたいと思います。
- ○ 先生の話はわかりやすかったが、内容は難しかった。学校は組織的に動くことが大切だということがわかった。危機対応について話が聞けてよかった。
- ○ 危機への意識を客観的に…ということを考え、次に進むステップと考えました。ありがとうございました。
- ○ ありがとうございました。
*以下は、佐賀県教育センターより「受講者意見・感想」(一部抜粋-元兼担当は2日間のうちの1日)として送られてきたもの
- ○ 実体験に基づく内容だったので切実感があった。危機レベルにかかわらず、子どもを守る、子どもの人格を形成していくための我々の手立ての重要性を改めて感じた。
- ○ 一人で抱え込まないことの大切さを特に学ばせてもらったと思う。自分自身の力のなさを恥じることよりも、それを認めて、本当に取り組むべき問題に目を向けていかなければと思った。
- ○ 元兼先生の講義は奥が深く、知識、経験も豊かな話しでとても勉強になりました。また機会があれば受講したいと思います。
- ○ 元兼先生をはじめ、事例等が豊富であり参考になりました。事例はたくさんあった方がよい。教師を続けていく上で、知っているのと知らないのでは大きな差がある。話を聞けてよかった。講義、その後のロールプレイもとても参考になり深く考えさせられた。
- ○ 元兼先生の講義は、たいへん分かり易く現実の課題を見直す手立てとなった。自分の無知が知れて大変良かったと思います。経験をもっと共有する余裕を持たねばと感じました。
- ○ 1日目の元兼先生の話、○○中の○○先生の発表が特に良かったと思います。元兼先生の危機に対しての定義づけや危機対応の在り方の講義は分かりやすく勉強になった。
- ○ 講義の時間が長いように思っていたが、全く知らないことであったためいろいろな話がたくさん聞けてよかった。内容が充実していて短く感じました。演習や実習をもっと取り入れていただき、専門家からの具体的な助言がもらえたら現場で活用しやすいと思った。
- ○ 全てが目新しいことで、マニュアルが無くてもこういう話を1度聞かせていただくだけでも参考になった。非現実的な部分も多かったが、日常レベルで生徒にかかわることでも対処的になっていては負の連鎖になってしまうので、事前の予防的なかかわり、保護者・地域との連携の取り方など考えていく必要があると思いました。
- ○ 話を聞くだけでも気持が動揺したり、ドキドキしたりしたので、実際に危機が起きたとすれば、自分もパニックになると思う。この講座を受けた意義は大きいと思うし、大きな危機でなくても日頃からの危機感度を高めておく必要性に気づかされた。保護者との信頼関係を築けるようにしていきたい。
- ○ 「失敗を共有化して残していく」ということが印象的でした。現場では、まだまだ内々に話しをして終わり…という感じがあります。それを言い合える職員間の雰囲気作りが必要だと思いますが、それが一番難しいなと感じています。校内の職員研修でやるべきだなと思いました。
- ○ 危機に対して、日頃から対応できるよう心の準備をしておきたいと思います。クレームに対する具体的対応についての講義も取り入れていただけるとより実践に役立つと思います。校内体制の在り方、保護者の対応の仕方、児童・生徒の心のケアなど、今回の受講をきっかけに更に学んでいきたいです。
- ○ 次年度もこのような講座が開かれることを希望します。もっと日常で起こる保護者、児童の問題についても話を聞いてみたいと考えます。
- ○ 元兼先生の講義は、専門的視点からの内容で、大変興味深く受講することができました。また、2日目の講義は、現場に直接関係する話をして大変参考になりました。危機対応について、日頃からの準備とシュミュレーションをしておく必要性を感じました。
- ○ 学校で危機対応の在り方を見直していかなければならないと反省した。具体的な対応を話していただき勉強になった。
- ○ まず相手の話を聞いてから自分の意志を伝えることの大切さが分かりました。また、今回の内容を活用しなくてもいいように、日頃の信頼関係も築いていかなければと思いました。
- ○ 元兼先生の講義がとてもおもしろかった。基本的な概念の定義から、実際の現場における危機予測のやり方など、具体的に提示していただいて有り難く思いました。惜しむらくは、少し時間が足りず、保護者への具体的な対応についてあまりくわしく話が聞けず残念でした。
- ○ 体験をしないと分からないこともあるが、保護者の対応も多様化しており、適切な対処法をしなければいけないと強く感じた。
投稿日:2009/10/09 (金)