事例紹介(5)

 

1.コンサルテーションの概要

 

 

【コンサルテーションまでの経緯】

 コンサルタントが数年にわたり学校と関わりを持ち、その関わりの中で外部アンケートを実施し、その結果を活用した学校改善の事例として位置づけることができる。

【学校側の課題】

 児童の学力・自己肯定感・規範意識の向上、及び保護者による学校信頼の向上が重点目標とされている。しかし、従来の自己評価や外部アンケートでは、目標達成状況や実態把握がうまく説明できておらず、評価結果が活用されているとは言い難い状況にあった。

【課題に対する助言と支援】

 学校側とコンサルタントが協働で外部アンケートを作成した。外部アンケートの実施においては、2年間以上の継続実施を計画し、年度間の比較ができるようにしている(縦断的データ)。また、近隣他校で同様の外部アンケートを実施しているため、他校との比較が可能となる(横断的データ)。

 保護者は、学校ではなく、コンサルタントに外部アンケートを提出するため、より「本音」に近い回答を行うことができる。コンサルタントは、外部アンケートの結果を分析し、校内研修(90分)のみならず、保護者講演会(45分)の機会を得て、保護者に対しても結果をプレゼンテーションしている。

【成果】

 外部アンケートの作成・分析・報告過程における支援を実践することで、職員及び保護者間での教育課題の共有化、その課題を改善していくための学校と保護者の役割が明確化されたと考えられる。特に、保護者においては、家庭での生活習慣・学習習慣形成の意義を視覚的に理解することができたのではないだろうか。