日本教育経営学会新型コロナウイルス感染症対策に伴う教育経営課題に関する特別委員会
(COVID-19対応特別委員会)
本委員会は日本教育経営学会会則に基づき2020年9月1日に発足しました。
会則第20条5 本会の必要に応じて、総会の議を経て特別委員会をおくことができる。
設置目的
新型コロナウイルスの感染症(COVID-19)の拡大は、学校教育にも大きな影響を及ぼしている。常態としての学校教育がなしえなくなった中で、学校はなすべき教育活動を模索し日々展開することが求められている。コロナの感染拡大に関する教育問題は、教育経営の観点から実態を捉え考究を要する対象である。
一つは、学校が休業措置のなかで実践し得た教育経営の実態と課題である。教室での授業を行うという日常が成立しえない状況の中で、学校の教育活動に関する判断、意思決定はどのようなものであったのか、そのことに関わった諸条件はいかなるものであったのか。二つには、学校再開に至るプロセスの実態と課題である。カリキュラム、行事の変更、授業編成の変更など、各学校は危機管理も含めて、教育経営に関わる課題に直面しつつ対応していると考えられる。三つには、保護者・家庭との連携の実態と課題である。休業措置、再開過程を通して、学校は家庭・保護者と密接な協力関係を求められたと考えられるが、はたしてその実態はどのようなものであったのか、その課題は何か?これらの実態と課題は、日常場面では見えにくい各学校の教育経営機能の実態と可能性、そして課題を示唆するものであると考えられる。コロナ感染拡大と学校教育を教育経営の観点から明らかにすることを通して、Post コロナ(with コロナ)の教育経営の実践に対する示唆を得るだけでなく、これからの教育経営研究に関する新たな視点を得ることが期待できる。
本学会に標記の特別委員会を時限的に設置し、全国の小・中・高等学校・特別支援学校等の置かれた状態、判断、行動、制約条件等を拾い上げ、そこから見えてくる教育経営の研究と実践の在り方について考究し、発信する。
委員長ごあいさつ
新型コロナウィルス(COVID-19) の感染拡大に伴う緊急の休校措置による教育活動への影響、休校中の教育保障、教職員の勤惰管理、保護者や子どもたちのケアなど<学校再開>に至るプロセスは学校の危機管理上の重要な論点を孕んでおります。また、分散登校や簡易給食、学校行事の縮減や見直しなど学校再開後の「三密」を避ける配慮を求められた学校教育活動はこれまでの日常とは異なる学校風景を表出しています。 Post COVID-19(With COVID-19)の時代 における学校経営はこれまでの教育経営学では捕まえることのできない様相を見せ始めています。そこで日本教育経営学会に特別委員会を時限的に設置し、全国の小・中・高等学校・特別支援学校等の置かれた状態、判断、行動、制約条件等を拾い上げ、そこから見えてくる教育経営研究の在り方について考究し、学会のプレゼンスとして発信することを考えています。会員の皆様におかれましてはぜひ忌憚のないご意見をお寄せくださり、本委員会の活動をご支援いただけたらと願っております。
日本教育経営学会COVID-19対応特別委員会委員長
九州大学大学院人間環境学研究院
教授 元兼正浩
委員構成
委員長 | 元兼正浩 | 九州大学 |
副委員長 | 佐藤博志 | 筑波大学 |
委員 | 篠原岳司 | 北海道大学 |
委員 | 仲田康一 | 大東文化大学 |
委員 | 柏木智子 | 立命館大学 |
委員 | 辻野けんま | 大阪市立大学 |
幹事長 | 金子研太 | 九州共立大学 |
幹事 | 兼安章子 | 福岡教育大学 |
幹事 | 鄭修娟 | 九州女子短期大学 |
COVID-19対応特別委員会マンスリー研究会
COVID-19対応特別委員会からのお知らせです。
このたびマンスリー研究会を企画いたしましたので、ご案内申し上げます。
参加をご希望される方は各回の申込みフォームにてお申込みください。ZoomのID,パスワード等を送信します。
日本教育経営学会の会員でない方も参加できます。
申込み多数の場合、参加登録を締め切ることがあります。
申込み後、ZoomのID,パスワード等の連絡がない場合は、お手数ですが、別のメールアドレスで再度登録いただくか、あるいは直接下記のメールにお問い合わせください。
※送信時は[at]の部分をアットマークに置き換えて入力してください。事務局からの連絡は上記メールアドレスから行います(BCCにて送信する場合もあります)。迷惑メールフィルターを有効にしている方は、本アドレスからのメールを確実に受信できるよう設定してください。
なお、本マンスリー研究会では記録を目的としたレコーディングを行います。この点、参加にあたりご理解をお願い申し上げます。
1月マンスリー
「コロナ禍における学校経営のプロセスと今後の展望」(1月29日 土曜日 13時00分~ Zoom開催)
<登壇者>
関田晃氏(さいたま市立大宮国際中等教育学校 校長)
<司会>
佐藤博志 副委員長(筑波大学)
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12月マンスリー
「コロナ禍の学校で何を大切にしようとしてきたのか―コロナ対策・教育課程・授業づくりに着目して―」(12月12日 日曜日10時00分~ Zoom開催)
<登壇者>
石垣雅也氏(滋賀県近江八幡市立岡山小学校)
<コーディネーター>
柏木智子委員(立命館大学)
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11月マンスリー
「COVID-19感染拡大に伴う臨時休業に関する地方自治体の意思決定の実態」(11月27日土曜日10時30分~ Zoom開催)
<登壇者>
廣谷貴明会員(社会情報大学院大学)
神林寿幸会員(明星大学)
青木栄一会員(東北大学)
<司会>
仲田康一委員(大東文化大学)
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10月マンスリー
「COVID-19感染拡大を受けた公立学校の臨時休業と再開に向けた地方自治体の動き―都道府県・市区町村悉皆調査の集計報告―」(10月16日土曜日10時30分~ Zoom開催)
<登壇者>
神林寿幸会員(明星大学)
廣谷貴明会員(社会情報大学院大学)
青木栄一会員(東北大学)
<司会>
元兼正浩委員長(九州大学)
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9月マンスリー
「コロナ禍における養護教諭の役割」(9月26日土曜日13時~ Zoom開催)
<ゲスト>
江藤真美子氏(福岡市養護教諭)
<コーディネーター>
鄭修娟(ジョン・スヨン)幹事(九州女子短期大学)
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8月マンスリー
「ドイツの小学校教師が見たコロナ禍の学校」(8月28日土曜日18時~ Zoom開催)
<ゲスト>
クラウディア・レネート氏(小学校教員)
ジルケ・バール氏(小学校教員)
<コーディネーター>
ザビーネ・マイゼ氏(教育研究者)
辻野けんま委員(大阪市立大学)
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7月マンスリー
「コロナ禍の公民館実践が切り拓きつつあるもの」(7月25日日曜日13時~ Zoom開催)
登壇者)岡幸江教授(九州大学大学院人間環境学研究院)
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6月マンスリー
「地方教育行政と学校は「一斉休校」にいかに対応したか」(6月6日日曜日12:45~ Zoom開催)
〈話題提供〉
篠原 岳司(北海道大学)「北海道・札幌市他自治体の状況から」
柏木 智子(立命館大学)「兵庫県・熊本市他自治体の状況から」
元兼 正浩(九州大学) 「福岡県・北九州市の状況から」(紙面報告)
〈司会〉
佐藤 博志(筑波大学)
詳細PDF ※日本教育経営学会第61回大会 COVID-19対応特別委員会企画として実施
5月マンスリー
「コロナ禍における学校・教師 ―インタビュー調査における教師の経験から―」(5月23日日曜日14時~ Zoom開催)
登壇者)渡部裕哉氏・有井優太氏・岩堀翔太氏・影山奈々美氏
コーディネーター)柏木智子委員(立命館大学)
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4月マンスリー
「コロナ禍における子ども・家庭の1年-子どもの貧困問題と関わって-」(4月24日土曜日10時~ Zoom開催)
ゲスト)白松 大史 氏(彩の国子ども・若者支援ネットワーク 理事・事務局長)
コーディネーター)仲田康一委員(大東文化大学)
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3月マンスリー
「『Withコロナの新しい学校経営様式』を読む」(3月4日木曜日17時~ Zoom開催)
ゲスト)大野裕己会員(同上書の編著者)
コーディネーター)辻野けんま委員(大阪市立大学)
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2月マンスリー
「学校空間をCOVID-19の視点から問い直す」(2月24日水曜16時~ Zoom開催)
東京理科大学理工学部 建築学科 垣野義典准教授(日本建築学会教育施設小委員会主査)及び垣野研究室 4年生による調査報告 九州大学多分野連携プログラム「災害と学校」との共催
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