2月11日(土)から12日(日)にかけ、第3回モデルカリキュラム運営会議が行われました。
今回の研究会では、第2回会議の際に検討されたケース5件に、各県市指導主事の先生方に修正を加えて頂いたものを使用し、教員研修を射程としたデモンストレーションを行いました。
内容はミドルリーダーに関する事例に対し、どのように解決を試みるかを討議するという、ケースメソッドの手法を用いたものでした。ミドルリーダーに関する多様な情報を共有し議論が行われ、非常に有意義な時間となりました。
また、今回はケースメソッド教育の第一人者であられる竹内伸一氏(徳島文理大学教授)にもお越し頂き、その手法についてご助言頂きました。その中で、特に印象に残ったお話がありました。
「ケースメソッドは、集った人間により学ぶことが変化する特殊な教育方法である。ある問題に対し、様々な視点から出される意見を共有することで、自身の体験を一度「解凍」し、考えを「移動」させ、最終的に最善の判断へと「再凍結」する。困難な問題への最善の判断は一朝一夕で到達し得るものではなく、継続し行われるケースメソッドの中でこそ成し得ることである。」
このような話をして頂く中で、1年間継続し積み重ねられてきたミドルリーダーに関するケースメソッドにおける実践知が、学問的な知によって体系づけられ、各人の中に落とし込まれていきました。本研究の第一人者であられる竹内氏によってしかもたらしえない、意義深い時間となりました。
今後は、これまでの成果の集大成としての報告書発刊に向け努めて参りたいと思います。ご多用の中お越しいただいた先生方に、この場をお借りし心より感謝申し上げます。
(文責:柴田里彩)