2016年度前期教育学部集中講義「教育政策学演習」(貞廣斎子先生)開講

2016年8月29日(月)~8月31日(木)、貞廣斎子先生(千葉大学、教育学部 教授)をお招きして、集中講義「教育政策学演習」を開講いただきました。

  

 本講義では、「エビデンスに基づく教育」をキーワードに、『教育学研究』などの投稿論文を教材とした輪講が行われました。

 輪講を通して、研究知が社会的にどのように取り扱われるのかといった視点や、政策立案における「エビデンス」が、非常に政治性を伴う概念であることなど、その理解を深めました。また、講義終盤では、アメリカにおける教育財政学のエビデンスモデルの検討と公共政策規範の考え方について検討しました。 

 本講義を受講した学生は、平時取り組む機会の少ない輪講形式の演習に、しばし戸惑うこともありましたが、それぞれの担当論文と向き合うなかで、学問的知見の説得性や、政治的レトリックとして活用される「エビデンス」の存在など、今日的な学問の潮流に関するイシューについて理解を深めることができました。講義後の夜は、研究室ならびに受講生で貞廣先生を囲み親睦を深めるなど、集中講義の期間中は、講義以外の時間も非常に密度の濃いものとなりました。

 TAとして講義に参加した私にとっては、先生が学者として社会的にどのような立場にあるのか、政策提言を行うことの難しさなどうかがい知る時間となり、非常に刺激的な出会いとなりました。この集中講義で培ったものを今後の研究生活に活かして、ますます精進して研究に励んで参りたいと思います。

 

(文責:木村栞太)

更新日:2016-09-03 17:35

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