第68回九州教育学会が開催されました

2016年11月26日、27日にかけて、第68回九州教育学会が熊本大学を会場にして行われました。

九州地区における教育学関係の学会では最大規模の学会であり、教育史、教育方法学、教育社会学、比較教育、教育哲学、教育経営・行政等の教育学各専門領域が一堂に集まる学会です。

本研究室では今年度もラウンドテーブルを企画いたしました。

「教育の情報化」施策の功罪をかんがえるー費用と効果の観点から

本ラウンドテーブルは、当研究室メンバーが中心となって進行しました。平成26年度~平成28年度科学研究費・挑戦的萌芽研究(研究代表者:元兼正浩 九州大学大学院人間環境学研究院/教授)「『教育の情報化』施策に対する費用効果分析の適用―韓国の先行事例を手掛かりにー」の成果報告の一部として開催されました。企画者・司会進行は元兼正浩氏で、当研究室に所属している神保京子氏(九州大学大学院博士後期課程)ら、3名が報告を行いました。

 

以下、発表題目となります。

1.「校務の情報化の現状と課題」  小林昇光(九州大学大学院)

2.「『教育の情報化』施策における費用効果~モデル校の導入・運用実態に着目して~」 神保京子(九州大学大学院)

3.「ICTの教育利用の現状と課題―中国山東省青島市を対象として―」 王若曦(九州大学大学院)

 

新学習指導要領への改訂にかかる主たる論点の一つとして、「教育の情報化」施策の議論が進行しています。そこで本ラウンドテーブルでは、費用効果の視点から「教育の情報化」施策の功罪について議論しました。本ラウンドテーブルから今後、新学習指導要領の改訂に向けた教育の情報化施策の可能性と限界について研究が進むことを望みます。

 

また、今回は本研究室関係者の自由研究発表も行われました。

○鄭修娟「日本のALT制導に関する批判的検討―1980年代の『制度変化』に着目して-」

○木村栞太「学校裁量予算制度がもたらす学校経営戦略への影響に関する一考察」

〇申芸花「韓国における多文化家庭の子どもへの大学生メンタリングの導入経緯と現状」

 

今回の学会参加を通して、教育学各分野の最新の研究動向に触れることができて、大変勉強になりました。また、今回の会場は今年4月、熊本地方を中心に九州を襲った大地震が起った地域ということもあり、多少心配はしていましたが、無事に開催することができて良かったと思います。そして、私にとっては初めての学会デビューで、今回の学会参加で得られた知見、指摘された点を踏まえて、今後の研究活動を進めて参りたいと思います。

(文責:申芸花)

更新日:2016-12-31 11:49

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